2016年7月から9か月間、関根さん一家はコスタリカで過ごされました。
コスタリカの自然豊かな風景を見ながら、「サソリに2回刺された」 などの面白い思い出話でアイスブレイク。
場が和んだところで、コスタリカの教育意識にまつわるお話しをしていただきました。
「なぜ教育費に7%しか使っていないの!」
数年前、あるコスタリカ国民が怒っていました。コスタリカは軍事を撤廃し、浮いた軍事予算を教育費や環境保全、医療費など社会福祉に充てていて、現在はその内の8%を教育費に使用しています(※日本:国家予算の2.9%/2015年時点)
「教育は未来への投資」という意識が国民全体に根付いていることが分かる、興味深いエピソードでした。
【概要】
1953年、アメリカのアイゼンハワー大統領(当時)は、軍産複合体を批判する有名な演説「鉄の十字架」別名「平和に機会を」で「世界は別の道を選ぶことはできないのだろうか?」と問いかけた。今日のコスタリカに、その「別の道」を見いだすことができる。
コスタリカは1948年に常備軍を撤廃。1949年には憲法にも規定された。以来、軍隊に頼らず、条約や国際法、そして国際機関との関係を強化しながら国際的な関係性の中で独自の安全保障体制を構築していった。
莫大な予算が必要となる軍事費の支払いから開放されたコスタリカは、この予算をよりよい教育や国民皆保険制度の実現のために振り分けてきた。1948年12月1日に軍隊廃止を宣言したホセ・フィゲーレス・フェレールの「兵士よりも多くの教師を」というスローガンは有名だ。
このように、コスタリカは国際的な連帯や国際法を基にした平和国家建設への道を決断し、70年近く常備軍を持つことなく平和を維持し、繁栄してきたのだ。本作は、コスタリカを根底から揺るがした1948年の内戦の頃から軍隊廃止までの道筋を紹介する。コスタリカはこれまでの数十年で幾つかの重大な危機を乗り越えてきた。しかし、現在直面する危機が最も手強いものかもしれない。
(引用:cinemoホームページより)
鑑賞後、グループに分かれて映画の感想や気づいたこと、これから活かしていきたいことについて意見交換・発表をしました。
「日本がコスタリカから学べることとは?」
・コスタリカは国家としての平和や幸福のビジョンがしっかりしていて、しかもそれを世界に向けて自慢できることが羨ましいです。
日本もなにが平和で、どうすれば国民が幸福を感じるのかを考えるべきだと思いました。
・現代の日本人は、あまり誇りというものがないのかもしれません。
コスタリカ人はみんな誇りを持っていると感じました。
・「大人になれ」と言ったシーンが印象的でした。
日本での「大人になれ」は「諦めろ」という意味合いで使われることが多いため、本当の意味での「大人になれ」ということを考えようと思いました。
「よりよい未来に向かって、いま自分ができることは?」
・企業にも“軍隊”というものがあると思います。営業部や人事部、その他・・・。そこに軍隊を持ってはいけないと思いました。
・投票に行くなど、目の前のことに少しずつ取り組んでいくことだと思います。
また、映画を観て、世の中には自分の知らない事がたくさんあると気づきました。情報を共有していくことも自分に出来ることだと思います。
・私はフィジーで自給自足の暮らしをした経験があり、今後は自給自足暮らしを体験できるイベントをしたいと考えています。フィジーは、ガスや水などのインフラはないけれど幸福度が高いです。日本人も自給自足を体験すれば、自信に繋がると思います。
以上のような意見が上がりました。
幸せの根源は、自然の中にあると思います。
現代の日本人は自然から離れて忙しない生活を送りがちなので、例えば腕時計を外して自然のリズムで生きてみるなど、一度原点に立ち返り、自然との付き合い方を考えてみてはいかがでしょうか。
また、コスタリカは国家戦略を決めてから国民のことを考えるのではなく、「国民全員が幸せになろう!」と決めてから国としてのビジョンを考えました。そのため、コスタリカ人は幸せを感じるのが上手な方が多いです。
私たちも本日感じたことをきっかけに、自分自身の幸福について考えることから始めましょう!
関根さん、そしてイベントにご参加いただきました皆様、どうもありがとうございました!!
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