遅野井:DXを推進するのに必要なことや実践されて苦労されていることなど教えてください。
山本:DX自体やDXを実践してのビジネスモデルの変革を経営者に話してもなかなか通じにくいことです。なので、今は若い世代の方から実践し、じわじわと浸透させていくということをやっています。
村上:山本さんが話されたように、初めはスモールステップで始めて、素早く成果を出し、その文化を育て、大きく成功させるという取り組みはとても良いと思います。また、DXはスピード感が求められるので3年間の事業計画というより1か月など短いスパンで考えることが必要です。
井手:経営者がきちんとDXを理解しているかが一番重要です。DXの人材を育てることが一つのポイントになってくると思います。
遅野井:山本さんからは、ボトムアップでじわじわと浸透させていく。井手さんからはトップダウンでの遂行が重要とのことですが、経営層と現場を「接続」することについて感じることはありますか?
山本:ここは非常に大事ですよね。上に理解があってどんどんやれと言われても、中間でストップしてしまうということもある。現場の方も今の仕事をプライドを持ってしているので、そうそう簡単には変わらないと思っています。本当に地道にやっていかないといけないのかなと思っています。
あと、あくまでもDXは手段であって、やっぱり人を中心にやっていきたい。今いる人たちをちゃんと生かしながら、一緒にいい会社にしていくためにどうDXを活用すればいいのかを考えています。
遅野井:DXを支援するのに必要なことは何だと思いますか?
村上:欧米企業ではごっそり組織を変えてしまう外科的な処置のような手法が用いられています。一方で、現場のDXをどう育てていくのかという内科的な処置が日本には向いていると思います。
井手:私は欧米と日本企業のDXの違いについては、それほど変わらないと思っています。やはり、トップがDXの理解や必要性をきちんとコミットメントしないといけないと思います。そしてDXを推進する人たちが活躍しやすい環境づくりが重要だと思います。
遅野井:これからの働き手一人一人に求められるDXのマインドについてはどのように思われますか?
村上:DXとWORKそして効率と効果の両面を経営者が考えていく必要があると思います。また、人間は何故働くのか?その意義をもう一度再定義する良い機会だと思います。
山本:20年後のオフィスに必要なものは、人・机・椅子だけになると確信しています。オフィスの形が全く変わります。そうなると、どういう仕事が必要なのかというのを妄想しているのが好きです。
井手:コロナによって、オンライン環境であれば仕事ができるということが分かりました。DXを推進していない企業でも、自分の知らないうちにすでにDXに関わっているのです。これからは個人の働く環境を整えていくのが重要だと思います。
遅野井:DXを推進することは、経営者としても覚悟が問われますし、その覚悟を受け取った一人一人が自らをどのように変革していくのか、新しい世界に適応していくのかを求められているのがDXなのかなと思いました。
リアルタイムでとても素敵なグラレコにまとめて頂きました!
グラフィックレコーダーは、德永 美紗さん(FB: https://www.facebook.com/toku.misa.33) です。
本当にありがとうございました!
学校法人先端教育機構 事業構想大学院大学は、文部科学省の認可を得て2012年4月に東京・南青山に開学した社会人向け大学院です。
院生は新事業・事業構想を研究し、これまでに264名の修了生が事業構想修士(MPD)の学位を取得し、各所で活躍しています。現在は、東京・大阪・名古屋・福岡に校舎があり、多様なバックグラウンドを持つ院生が自らの資源・関心事をもとに大学院の人脈と環境を生かし、事業構想を練っています。
現在、2021年度入学に向けた【オンライン説明会・個別相談会】を開催中です。
ご興味のある方は、ぜひご参加ください。https://www.mpd.ac.jp/
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