八代:コロナをきっかけにオンラインでの営業活動をされる方が劇的に増えたという結果が出ていますが、どう思われますか?
河:Warisでは2013年創業当時よりフルリモートを採用しており、この点は課題意識がありました。しかし、コロナによりオンラインでの商談を求められるようになってきたので、非常にやりやすくなったなと感じています。ただ、福岡に関しては東京ほど進んでいないかなという印象です。
田中:昨年の4月5月は昼夜関係なく対面での営業活動は自粛モードでしたが、今は夜の会食は自粛するけれど昼間の営業活動はコロナ前と変わらずといった印象を持っています。
八代:オンラインと対面で感じる五感が違うと思いますが、いかがですか?
田中:リモートで苦戦するのは商品開発やアイデア出しです。なので、週に1回は対面で話をする機会を設けています。
河:フルリモートなので、それこそブレストなどもリモートでやっているのですが、マイクやイヤホンの不備などがあるとストレスがかかってしまい、ブレストがうまく機能しないという状況があります。そんな時は対面で進めるという方法を以前は取っていましたが、今はそれも出来ないので、画面をにOFFするなどネットワークの良い環境をいかに維持できるかに重視しています。
八代:では、リモートワークが対面より難しいと感じる点は何ですか?そして、それはどのように対処していますか?
河:コミュニケーションの活性化が難しいですよね。Warisでは、質より量を重視していて、あえて雑談の時間を会社が強制的に設けています。具体的には、ランダムランチということを実践しています。四半期に一度、会社が適当に割り振って4人1組でランチを取る仕組みです。ランチ代の補助も出しますし、そこでの会話は趣味の範囲でOKです。この取り組みから韓流ドラマ大好き部活とか犬飼い始めた部活とか生まれ始めました(笑)
田中:先ほども言いましたが、五感を伴うものはフルリモートだと難しいので、週に1回会社に集まって話し合う機会を設けています。やはり対面で会うというだけで、雑談が生まれてコミュニケーションが活性化するというのは実感しています。
八代:とにかく定期的に顔を合わせて情報交換ができる機会っていうのは大切ですね。
八代:次に、リモートは対面より良いなと感じる点とそれをどのように活かしているのか教えてください。
田中:メンタリングとリモートは非常に相性がいいのかなと思います。細かいケアを求めてくる方もいれば、そこまで必要とされない方など個別最適で対応がしやすいからです。お互いが見える環境だと「あの人だけ凄く声をかけられるな」などの誤解を招いた経験があります。
河:リモートは、耳のコミュニケーションなので内省しやすいです。自分自身や業務に集中する時間が増えるので、それをうまく活かすことができるといいですよね。
八代:社外とのコミュニケーションで変化はありますか?
田中:以前は所属されている企業が念頭にありましたが、今は対応してくださる方の人柄で左右されるのかなと感じています。
八代:会社をブランドに営業していたけれど、今は個人の営業力が重要ということですね。そういう意味では個人がよりブラッシュアップしないといけない時代になっているのかなと思います。田中さんはリカレント教育で事業構想大学院大学を卒業されていますが、社会人が学ぶ機会を得ることについてどう思いますか?
田中:知識を得るだけなら簡単にできると思いますが、本学では体系的に実践する力が身についたと思います。これは、一人では難しかったと思います。
河:在宅勤務や通勤時間がなくなり自分の時間が増えたことで、何かを学ぶ方というのが非常に増えていますよね。
八代:対面だと頑張っている過程が見えますが、リモートだと成果しか見えないのでDoneリスト(行ったことリスト)を共有すればマネジメントもしやすいのかなと思いますが、いかがですか?
河:凄く良いと思います。成果を出すためには小さな成功の積み重ねの可視化が重要だと思うので、Doneリストがあれば評価基準も成果だけに偏らないですよね。
田中:リモートになると過程が見えにくいのでDoneリストの共有は凄く良い方法だと思います。
八代:リモートは視覚よりも聴覚にうったえたほうが効果的だとされています。なので、スライド作成に時間をかけるよりも発声練習を重視しましょう!あとは、10・1・1の法則というものがあります。これは10分に1回は第一声を意識しましょうというものです。トピックが変わるごとに元気よく発声することで飽きが来ない工夫ができます。
Q:フルリモートの場合の評価はどうしていますか?
河:Warisでは各個人が目標を定量で持っています。それに対して、上司は頑張り具合・進捗・成果についてを評価します。リモートでプロセスが見難いので、コミュニケーションをより多く取りながらプロセスを吸い上げることを意識しています。
Q:リモートでのコミュニケーションで雑談をしようとするが反応が薄いです。どのように対処されていますか?
田中:テキストでのコミュニケーションが適しているのか、音声ツールを使ってのコミュニケーションが適しているのかは、個人差があるかと思います。その各人の最適なツールを探っていくのがいいのかなと思います。
河:出来る限り少人数のほうが発言もしやすくコミュニケーションが取れやすいです。あとは、共通した趣味などのグループ作りのきっかけを設けるのもいいかなと思います。
八代:ブレークアウトセッションでも2人ぐらいの少人数に割り振ると、今まで発言しなかった人が発言し、その人に対する発見が生まれることがあります。こういうマネジメントの方法も有効なのかなと思います。
その他、たくさんのご質問をいただきました。お答えできなかったご質問は、次回のイベント企画の参考に是非させていただきたいと思います!
ご登壇いただきました皆様、とても参考になるお話をさまざまな側面からお話いただきましてありがとうございました!
ご参加くださいました皆様もありがとうございました!
学校法人先端教育機構 事業構想大学院大学は、文部科学省の認可を得て2012年4月に東京・南青山に開学した社会人向け大学院です。
院生は新事業・事業構想を研究し、これまでに264名の修了生が事業構想修士(MPD)の学位を取得し、各所で活躍しています。現在は、東京・大阪・名古屋・福岡に校舎があり、多様なバックグラウンドを持つ院生が自らの資源・関心事をもとに大学院の人脈と環境を生かし、事業構想を練っています。
現在、2021年度入学に向けた【オンライン説明会・個別相談会】を開催中です。
ご興味のある方は、ぜひご参加ください。https://www.mpd.ac.jp/
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